組織論を再入門した(導入とリーダーシップ論)
はじめに
連載っぽく見せて続かないシリーズ、今回は組織論編です。
大学時代経営学を専攻していたものの、バンドで生計を立てるつもりだったので、全く勉強してないのを今更後悔していますが、下記書籍やちょいちょい調べて組織論再入門したので、自分のメモ程度に学んだことを残していこうと思います。
組織論の体系
組織論と一言で表しても幅広く、マクロ組織論とミクロ組織論に大別されます。
マクロ組織論では、組織構造や組織ネットワークなんかがあります。具体的には、ネットワーク組織論や組織デザインなど。
ミクロ組織論はもう少しとっつき易い、個人や集団の行動・相互関係に焦点を当てるものです。
リーダーシップ論
リーダーシップとはなにか
本書籍で著者の野田さんはこう定義していました。
他人に影響を及ぼして、望ましい行動を起こさせること
これだと誰しもが持っているべきと言っても説得力のある定義。 フォロワーシップみたいな考え方もありますが、立場関係なく発揮すべきもの。
フォロワーシップになぜ着目するのか?|フォロワーシップ研修No1リ・カレントフォロワーシップ研修実績No.1|人材育成・社員研修・組織開発のリ・カレント
リーダーシップ論の変遷
潮流としては、特性論→行動論→条件適応理論の順で発展していったようです。
特性論はリーダーは生まれ持った特性だと言うアプローチ、行動論はリーダーとそれ以外の行動パターンに着目したもの、条件適応理論は唯一普遍なリーダーは存在せず状況に応じて変わるよねってもの。
行動論で面白かったのがシャートルのオハイオ研究で、行動カウントしたら1700と物凄い数になったが、結局「構造作り」と「配慮」の2つに集約されたというもの。
最後の条件適応理論を聞くと、エラスティックリーダーシップなんかはこのあたりからきてるんだなあと。 プロジェクト炎上中に「私は、みんなに全部任せる!」と言ってもどうしようもなくて、チームの状況がサバイバルなのかとか分析して状況に応じたリーダーシップを発揮すると。
責任の量は一定
面白かったのが責任量保存(一定)の法則について。
責任は人数が多くなればなるほど低くなりやすいし、一方が被ると他方が減るとか、結局責任量って一定だよねという話。
コミットメントラインを引くのが良いとのことであるが、このあたりはフワッとしやすいのでデリゲーションポーカーとかするのがいいのかな。
あと書いてて責任と責任感ってちょっと違うかもって思った。
変革型リーダーシップで重要なもの
最も重要なのはビジョンとのこと。
もちろんコミュニケーションの土壌があってこそなんですが、定期的に偉い人呼んで今の思いをたまに語ってもらうのが、手っ取り早くモチベーションを植え付けられる気がするし、やっぱり定期的にやるべきかな。
参考文献
https://www.bbt757.com/corporate/sd/pdf/24.new_soshikiron.pdf
トヨタ生産方式とアジャイル開発(スクラム)に通ずるもの
はじめに
こんにちは、@daimyo404です。 スクラムに触れているとトヨタ生産方式(Toyota Production System)の文脈の話をよく聞くと思います。
かいつまんでは学んでいたものの、きちんと勉強せねばということで『トヨタ生産方式 -脱規模の経営をめざして-/大野耐一』を読みました。
トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして | 大野 耐一 |本 | 通販 | Amazon
今回は本書のまとめとアジャイル開発に通ずるところの感想を書いていきたいと思います。
トヨタ生産方式とはなにか
トヨタ式のつくり方として、生産現場に流れをつくることがある。例えば、大量生産のアメリカにあった、旋盤工は旋盤しか扱わない単能工ではなく、多工程持ちの多能工によって生産性を向上させた。
このTPSの二本柱として、ジャスト・イン・タイムと自働化がある。
ジャスト・イン・タイム
歴史の教科書でもお馴染みなやつですね。 必要なものを必要なときに必要な量だけ手に入れることができれば、ムリ・ムラ・ムダをなくし、生産性を向上させることができる。
具体的に言うと、最終組立てラインに生産計画を示し、必要な部品を前工程に取りに行き、それが伝搬することで実現するというものです。
これを実現するための道具が「かんばん」と呼ばれるもので、「なにをどれだけ」引き取るのか、「なにをどのようにつくるのか」が示されている。e-かんばんシステムの例ですが、下記で実物が見れます。
https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/common/pdf/production_system.pdf
自働化(ニンベンの付いた自働化)
なんでこんな分かりづらい表現使うの・・とか思ってたけど、先進国や他社に簡単に分からないようにという意図もあったみたいです。
豊田式自働織機は横糸がなくなったりすると機械が停止する仕組みになっている。つまり、機械が人間のように良し悪しを判断できるようになっている。これは人がいるラインでも同じことで、異常が発生したら作業者がラインを止めることを徹底しているらしい。
アジャイル開発(スクラム)に通ずるもの
書籍読んだあと、The New New Product Development Gameをざっと読んでみて、「Toyota」というワードが直接出てこないのは改めて知った部分だったのですが、スクラムでも所々エッセンスは感じるところ。 このあたりの影響関係のフロー図かけるくらい勉強したいなーと思いつつ(というかLPSとリーンが知識不足)感想書いてきます。
作りすぎのムダ
手すき(本書では手待ちと表現)の場合に次の作業をやってしまうと手すきなのが隠れてしまう。それにより在庫が溜まったり在庫を移動させる作業が仕事とみなされ、ムダと作業の見分けがつかなくなってしまうとのこと。
どこかでボトルネックになって着手できないので、本当にやるべきタスクの優先度を下げ、別のバックログを優先する。しょうがないで終わらせず、本来のボトルネックによってムダが生まれているということがきちんと問題意識として持つべきという自戒。あとは、これによって別のバックログのタスクで追われ、本当にやるべきことへのフォーカスがぶれてしまうということも別問題としてあるかも。
離れ小島をつくるな
作業者が離れた場所でバラバラに作業していると言われることがあるそう。今はリモートになったからあまり関係ないかもしれないですが、物理的距離と心理的距離って思った以上に相関関係あると思っています。席がないみたいな安易な理由で物理的距離を離してはいけない。
対人距離についてはいくつか考え方がありますのでご参考。
【第5回】場面・状況に応じた対人距離とは:株式会社日立システムズ
現場作業を「認識」する
現場作業は2つに大別できる。1つは何度も繰り返すがなんら必要のない「ムダ」のこと。もう一つは作業であるが、付加価値のないものと正味価値のあるものに分けられる。
俯瞰して見るようにしないと意外とムダや付加価値のない作業を繰り返しているなって気づけなかったり、逆に違う人の視点から見ると正味価値の割合が低かったり。細かい効率化って結構気にしないと見えなかったりするので、常日頃改善意識は高いレベルで保ち続けないといけないですし、たまには他の人の意見も取り入れることが重要かと思ってます。
目で見る管理
代表例はアンドンですが、トヨタ生産方式の生産現場ではこれが徹底されている。
物理ボードが使えないとき、如何にデジタルで見える化を進められるかってのは結構課題だと思う。良いときはいいですが、臭いものは蓋をしたくなるし。
さいごに
古典をもっと読もう。
ファシリテーションの教科書のまとめと具体的にやること
はじめに
こんにちは!某金融機関でスクラムマスターや開発エンジニアをやっている@damyo404です。
今回はスクラムマスターのスキルを高めるため、『ファシリテーションの教科書/グロービス 吉田素文』を読みました。
ディスカッションしようと会議招集されたものの、 イマイチな感じで終わってしまったり、逆に自分が開催する側になったときに 上手くできなかったなと後悔することがあったり。
今後そういったことを繰り返さないためにも、 本書はとても勉強になったのでこんな記事で時間を浪費せずに是非買って読んでいただけたらと思います。
本記事は書籍のまとめ、そしてファシリテーションの場(以下、会議とします)やその前準備で取り組むべき活動について考える2部構成でお送りします。
書籍のまとめ
ファシリテーションの本質
ファシリテーションというと、 会議等を上手く進行させたり小手先のテクニック感のイメージが先行するかもしれません。
しかしそうではなく、「引き出し、決めさせ、自ら動くことを助ける」この3点がファシリテーションの本質。
自ら考え自分で納得させる、ファシリテーションのスキルこそ、リーダーに求められるスキルなのではと述べています。
議論の目的
議論の目的は以下の通り。
- 決定内容の合理性を高めこと
- 決定プロセスの納得性を高めること
人間だもの、必ずしも1人で合理的な判断ができるとは限りません。また、決定に至るまでの過程をきちんと共有できることが目的という訳ですね。
仕込みとさばき
本書では、会議の前準備を仕込み、実際の会議での立ち振る舞いをさばきと呼んでいます。
全体像
流れは以下の通り。
- 議論の出発点と到達点をおさえる
- 場の目的の共有・合意
- アクションプランの理由の共有・合意
- アクションプランの選択・合意
- アクションの確認・共有
別途以下に注意する
- 議論すべき論点を具体的に把握する
- 参加者の認識、態度、特性を把握する
ポイントについて具体的に見ていきます。
議論の出発点と到達点をおさえる
よく会議のゴールを決めろとは言いますので、 この場が終わったときに参加者がどういう状態になっているのか考える人が多いと思います。
ただそれだけではなく出発点、つまり参加者が現状どのような認識レベルでいるのかを丁寧に掴む必要があります。
そのため、この議論が終わったら何がどのようになっている必要があるのか、いきなりこの話を初めて参加者に違和感はないのか、というのを徹底的に考える必要があります。
論点を具体的に把握する
よくわからない議論のファシリテーションをするのはかなり難しいです。
〇〇さんどうですか?となってばかりで議論の方向性をどのように持っていくべきなのか不明確なままファシリテーションをしてしまう。
それではダメで、専門家でなくともファシリテーターとして議論の内容をきちんと把握するべきとのこと。
そのためには、議題に対して事前に論点を出しまくる。 その後関連の高いものはグルーピングし、抽象度の高いものから具体的なものへ階層構造を作る。そしてどのようにすれば議論が活性化するのか考える必要があります。
こういったときにフレームワークが役に立つかもしれませんが、フレームワークの適切な使い方を理解せずに使ってはいけない。
また、専門家であると逆に議論に口出ししたくなるかもしれませんが、 そこは一歩引いてファシリテーターとして振舞うべきとのこと。
問題解決のステップ
最初になぜそうなのか、どうすればよいのか、といったWHYやHOWから始めると問題解決から遠くなる。
最初にWHERE、つまり問題に対してどのような傾向があるのかを掴みつつ、何が解決すべき問題なのか、なぜとどうすれば良いのかを考えていくべき。
それができたら、具体的なアクションプランの選択やアクションの実行といった流れに進める。
さばきについて
よく下手なファシリテーターが「ざっくばらんにどうですか?」みたいな的を得ない振り方をすることがあると思います。関係性が出来ていれば良いのかもしれませんが、聞かれた側としては戸惑ってしまうことは多いですよね。
そのため、「○○さん、○○の立場からすると反対意見かもしれませんがどうですか?」や「○○さん、入ったばかりのフレッシュな目線でどうですか」など一言添えるだけで回答のしやすさが変わってくる。
あとはあえて反対の意見を出せますか?なども有用とのこと。
訊く重要性
発言者の目を見る、うなづきや相槌などをして相手の意見を真摯にきく。 わかりづらかったら要約しつつまとめることが重要。
誰よりも論理的に
会話は意外と抜け漏れがあったりして論理性が欠けるもの。そのため、主張→根拠→結論や、前提→事実→結論といったステップが機能しているのかなど、演繹的、帰納的になっているのか頭の中で考える。
本書やそれ以外の情報から実際に取り組むことを考える
会議の前
準備は以下の順で取り組んでみる。
- 招集通知、オフラインなら各人の物理距離が3m以上とならない広すぎない場所を選ぶ
- 会議のテーマ・ゴールを考える
- 参加者の名前を書く
- 参加者それぞれのテーマの前提理解度や知識レベル、なぜこの場が開かれるのか理解しているのか書く
- テーマの論点を挙げまくる、抽象度高〜低へグルーピング化して階層構造にしてみる(使えるフレームワークあれば利用する)
- どうしたら議論が活性化するのか考えてみる。いきなり答えを考えるのではなくWHERE、問題の傾向は何なのかという点に注目して考える。
- 会議のテーマ、ゴール、アジェンダを展開する
実際の会議では以下に気をつけて取り組んでみる。
- 会議室の机などの配置を変える
- 関係性ができてない場合は軽いアイスブレイクの時間を設ける
- 最初にどういった理由で会議に呼ばれているのか、議題対して参加者がどのような関係性があるかを説明する
- 相手の話は相槌、目線、体の向きなどきちんと「訊く」
- 発言者の主張、根拠、結論のステップなど論理的なのか都度判断
- 分かりづらければ要約して確認する
- 事前準備した議論の活性化について話を広げてみる
- 発言が少ないメンバーに対しては「○○さん、○○の立場からすると反対意見かもしれませんがどうですか?」などと発言しやすい形で投げかけてみる
参考文献
スクラムマスターに必要なコーチングスキルとはなんなのか(NLP編)
はじめに
こんにちは!某金融機関でスクラムマスターや開発エンジニアをやっている@damyo404です。 今回はスクラムマスターに求められるコーチングスキルについてです。
スクラムマスターに必要なスキルセット
スクラムマスターに求められるスキルは、 ティーチングやファシリテート能力など多岐に渡りますが、 そのなかにコーチングスキルというものがあります。
コーチング、自発的行動を促進するコミュニケーションで、色々と流派があったりするようです。 ですが、「スクラム コーチング」とかで調べてもどういったジャンルのものを勉強した方が良いのか、 イマイチ的を得たサイトがなかったりしたので、色々なものに触れつつ何がいいのか見つけていきたいと思っています。
コーチングの流派
一言にコーチングといっても派閥があります。
NLPとはなんなのか
NLPとは、Neuro-Linguistic Programmingの略で神経言語プログラミングと訳されます。 神経とは五感、言語とは意味付け、プログラミングは思考や行動のパターンのことです。
70年代頃、心理療法家で成果を上げていたミルトンらの手法を研究し、言葉の使い方などパターン化したものです。
スクラムに役立ちそうなもの
ここでは紹介しきれないくらい様々な手法が存在するのですが、 いくつかピックアップしていきたいと思います。
バックトラックとページング
上記の紹介の前に少しだけ。
コミュニケーションを取るにあたって、相手が心を開いている状態であることが重要なのは、 言わずともわかると思います。
相手が心を開いている、打ち明けた状態のことをラポールといいます。 この状態を作るために有効な手法がバックトラックとページングです。
バックトラック
人は違う意見をぶつけられると心を閉ざしてしまうので、 おうむ返し、つまりバックトラックを使う。
バックトラックは言ったことをまんま繰り返すだけではなく、 直前の語尾や、要約、キーワードを返すなどがあります。
ページング
これも有名なやつですね。色々な要素を相手に合わせることです。
その中でも見た目や姿勢や身振りなど身体の動きを合わせることをミラーリングと言います。 よく相手と同じ仕草をする〜みたいなものが散見されますが、 それだけでなく、姿勢や話し方(声の大きさ、速さ、トーンやテンポ)、言葉(パソコンを相手に合わせPCにするなど文言) 呼吸や感情を合わせます。
キャリブレーション
非言語の情報を観察することをキャリブレーションと言います。 視覚、聴覚、体感覚から状態の手かがり(もちろん人によって違う)を探します。
メタモデル
言語化した情報は、省略や歪曲、一般化といった変形が起きます。 これは質問によって回復することができ、メタモデルと言います。
メタモデルは情報を回復することで、原因を探るものなので、なぜはありません。 なんかコーチングを学んだ人ってなぜ?を多用する気がしていたのでここは少しギャップがありました。
アンカリング
パブロフの犬的なやつです。 刺激と反応を組み合わせること。
自分が体験したある経験に没入し、その強さが最大限になる前にアンカーをかけ、ブレイクステート(深呼吸して中立状態に)します。 刺激を与えることで、自分の望ましい状態になることができるというもの。
肯定的意図
一見マイナスと思えるような行動でも意図があります。 スケジュールを詰め込むことでもそれによって自己肯定感が得られたり、 何かしらプラスの理由があるのです。
そのほかキーワード
さいごに
相手と信頼関係構築にあたってはページングやキャリブレーションが役に立ちそうですね。 他にはコーアクティブコーチングについて少し勉強したのですが、ちょっとスクラムからは遠そうなので、 次はポジティブ心理学とかそのあたりのまとめをしたいと思います。 あと切実にスクラムマスターのコーチング論を聞きたい。
出典
このあたりを読みました。
エンジニアがザ・モデル(THE MODEL)を読んだのでマーケティングや営業の基礎とか用語とかまとめる
はじめに
こんにちは!
某企業で内製開発の推進やスクラムマスターとか色々やっております@daimyo404です。
最近プロダクトをリリースしたのですが、バックオフィスの業務について深く考えられてなかったりで、 新たに出てきたステークホルダーから「作る人って売ること考えられないことが多いよね」とマサカリ投げられ大怪我を負いました。
SWEだろうがビジネスサイドの視点も持たなきゃいけないよねってことで、 ザ・モデル(THE MODEL)/福田康隆を読んでみました。
内容としては成功体験に基づく営業手法みたいな色が強いのですが、 調べながら読み進めていくとマーケティングから営業まで幅広に知識がつくのでおすすめです。 インサイドセールスとか最近のモノの売り方よくわからんって人も最初の1冊に良いかもしれません。
本ブログでは、事前にインプットしておいた方がいい用語とざっくり内容をまとめていますので、 これを読んだうえで是非書籍を読んでいいただけると良いかと思います。 (すいません前置きが長くなりましたが本題に入ります)
ザ・モデルの内容
営業の多様化
従来のいわゆる営業マンがやっていた領域を考えてみると、 ファーストコンタクトのための電話や外回り、顧客と発注書のやりとりまで実に幅広でした。
それだと効率的にできなくなってきたり、 最近は特にネットで調べてからコンタクトを取ってくる関係上、 フィルターかけた後に営業と会話することになるため、そもそも選定初期の土台に立てなかったりと環境が変化してきました。
段階毎に役割を変える
自分個人が1消費者として購買行動を取る場合でも同じですが、 商品購入までに、商品を認知して、興味を惹かれていって、実際に購入するといったいくつかフェーズがあります。
その各フェーズを担当するロールに分けて、効率的にマーケティングや営業活動を行おうというのが最近の潮流というわけですね。
認知段階では色々なツールを用いて顧客分析してリードを獲得するマーケティング、
興味や関心を持ったリードをナーチャリングして営業に繋げるインサイドセールス、
実際に購入に繋げる営業、そして購入後に継続的な利用をサポートするカスタマーサクセスといった役割です。
※ 既に何言ってるかわからんって人は用語集あるのでもうちょっと我慢してください
上記の役割の人がどのように顧客管理をしていけばいいのか、 体系的にまとまっていますのでとても理解がし易かったです。
図で理解したいって人は、下記サイトに載っていますので参考に。
用語集
カタカナが多い
純日本人の自分だと厳しいものがあったので用語をまとめました。
- リード:見込み顧客のことであるがいくつか分類あり
- MQL(Marketing Qualified Lead):マーケティング活動によって生み出されたリード
- SQL(Sales Qualified Lead):確度の高い営業がフォローするリード
※ 参考(もうちょっと詳細に分割できるらしい):リードとは?MQL/SQL/TQLの違いは?意外と知らない「リード」の意味と分類方法 - オブジェクションハンドリング:応酬話法や想定問答のこと(いい感じな反論)
- アップセル:上位なモデル等に乗り換え
- クロスセル:現在利用しているものとは別のセットや商品を買ってもらう
- ナーチャリング:育成のこと。インサイドセールスの文脈ではリードをより確度の高いリードにすること
- BDR(Business Development Representative):インサイドセールスのこと、ADR(Account Development Representative)とも
- コンバージョン:商品購入や資料請求などの最終的な成果
- ファネル:直訳で漏斗。興味持った顧客が最終的な購買活動に至るまでに数が減ってきますのでその形から。パーチェスファネルとか言いますね
- ファストパス:認知レベルの顧客がいきなり買うと言い出すなど、プロセスの階段を飛び越えること
- デッドエンド:リサイクルの対象外
※ 書籍に詳細に書いてありますが、例えば商談に至らずとなった場合でも、 継続的にアプローチする等で再度リードに戻ってくる可能性があり、リサイクルせよってことを言っていました - MCP(Mutual Close Plan):営業が受注(注文書受領)までのスケジュールを細かく区切ってアクションを顧客と合意する
- (購買検討フェーズにおける)4つの不:不信・不要・不適・不急のこと。購買までの心の壁
- BANT条件:Budget、Authority、Needs、Timeframeの頭文字。営業のヒアリング項目でよくあるやつ
- ロイヤルカスタマー: 簡単に言うと優良顧客。ある企業やサービスに対して忠誠心の高い顧客のこと
- CAC(Customer Acquisition Cost):顧客獲得コスト。マーケティング費用とか
その他勉強になったことメモ
マーケティングの役割
新しい施策を打ってリード獲得数主義ではなく、見込み客を次のステージに進めることが大事。
インサイドセールスについて
平日日中という限られた時間で業務効率を上げられるかが成果に直結する。 (こう考えると営業って本当に効率が重要ですな、、)
100人の壁
有名なやつ。
最後に
ぜひ書籍をどうぞ。
雑多なお勉強メモ(AzureFrontDoor、IPベースとSNI、SANs証明書)
今日のお勉強メモ
主にAzure FrontDoorのドキュメントを見てたのですが、 色々知らないところあったのでメモ。(主にSSL周りかもです)
Azure FrondDoor
Azureで可用性向上のため、東西の日本リージョン分散させたいとかなると出てくる選択肢として、 FrontDoorというサービスがあります。
個人的にへえと思った機能は以下の通り。
- 「ルールエンジンの構成」で合致した条件に応じて任意のリクエストやレスポンスヘッダを付与できる。 例えば、デバイスの種類がモバイルだったらとかメソッドがPOSTだったらなどの条件に合致したらX-xxxヘッダ付けたりとか。
- FD裏のバックエンド達は別にオンプレでも他のクラウドプロバイダーでもOK
IPベースとSNI(ネームベース)のSSL
一昔前の話っぽいですが、基本的に1つのサーバ(パブリックIP)に対して証明書は1つの制限がありました。
これの影響で、1つのサーバに色々なユーザ(ドメイン)が乗っかると、いきなりURLが変わったりとか不都合が生じていたそうな。 それがIPベースの方です。
それを解決するための技術がSNIであり、 単一のIPアドレスと複数のドメインのそれぞれで別のSSLサーバー証明書を使うことができる。
マルチドメイン(SANs)証明書
ワイルドカード証明書は利用している方も多いのではないでしょうか。 サブドメインをカバーする*.がついているものですね。
対してSANs証明書の方は、「異なるドメイン」のWebサイトを1つのSSL証明書でカバーができる。
次勉強すること
まだFrontDoorのDoc読み切ってないので概念あたりから読む。 AzureのWebApplicationFirewallについてまとめたい。(多機能!)
アジャイルスケーリングの手法(SAFe®︎編)
はじめに
こんにちは!
某企業で内製開発の推進やスクラムマスターとか色々やっております@daimyo404です。
アジャイルスケーリングの手法、色々ありますよね。 各手法について意見を聞くことがあるのですが、不勉強なせいで自分の言葉で良し悪しが説明できなかったり、 ざっくりかつ良い感じにまとめた記事があまり見つからなかったので調べたメモです。
今回はSAFeについてです。
SAFeをざっくりと理解する
SAFeとはなにか
SAFeとはScaled Agile Frameworkの略で、いわゆるアジャイルスケーリングの手法の1つになります。 こちらのサイトによれば
世界で最も活用されているビジネスアジリティ実現の基盤となるフレームワークがSAFe®です。SAFe®は、リーン、アジャイル、DevOps の原則、プラクティス、コンピテンシーを組み合わせた実証済みのフレームワークです。役割毎の教育カリキュラムが用意され、グローバルのパートナーネットワークとコミュニティでビジネスアジリティ実現を支援します。
とあります。うーんよくわかりませんね。TDCさんのサイトの方がわかりやすい。
SAFe® (Scaled Agile Framework:スケールド・アジャイル・フレームワーク)とは、Dean Leffingwell 氏が中心になって開発したエンタープライズ向けアジャイル開発・ビジネスフレームワークであり、企業規模でのリーン・アジャイル開発を実現するために必要な、役割や責任、行動に関する考え方が体系化されたナレッジベースです。
SAFeは、複数のアジャイル・チームの意見調整、共同作業、デリバリーを同期させることが可能です。拡張性と柔軟性に優れたSAFeは、企業独自のビジネスニーズに合わせることができ、少人数によるソリューションから、構築と導入に数百人、数千人を必要とするエンタープライズシステム構築まで対応できます。
ざっくり言えば、SAFeは色々な書籍やXP、スクラムといったアジャイル開発手法等からナレッジをまとめて体系化したもののようです。
どんな組織が導入しているのか
少し調べたところ、国内だとNTTデータとか上記のTDCなんかが出てきますね。 国外だとCapital OneとかAmerican Expressなんかが導入事例として紹介されています。
普及率は高いらしい
どこまで信頼のおける指標なのかは存じ上げないですが、State of Agile Reportによると、アジャイルのスケーリング手法としては35%と一番割合が高いようです。
もうちょっと具体的に知りたい
Big Picture
こちらのサイトにビッグピクチャという一枚絵があり、全体像が俯瞰できます。(タブをFull SAFeにしてください)この画像からざっくり理解を進めていきます。
原理原則
濃いグレーの下部にさまざまな原理原則が記載されており、例えばリーンアジャイルの10の原則などについて書かれたりしています。
組織チームの役割
左側のグレーの人型オブジェクトの部分が組織チームの役割が記載されています。後ほど紹介する動画では各人の役割が明確に定義されているとのことでした。
それ以外の部分
組織チームのプロセスについて記載されています。スクラムとかカンバンとか見慣れた用語もありますね。
SAFeの進め方
AgileReleaseTrainとは
SAFeではAgileReleaseTrain(以下、ART(アート))という、既存の縦割り組織とは別の仮想組織を構成します。人数は50~125人で、複数のアジャイルチーム、及びそれを支援するチームで構成されます。Trainとあるように電車を模しており、それ以上の人数の場合は電車の数が増えていくようです。
ARTでどうプロセスを進めていくのか
以下の5つのイベントを繰り返します。
- PI Planning
- 状況把握と決断
- システムデモ
- 次に向けての準備
- 振り返り
これがART全体の動き、個々のアジャイルチームはスクラムで仕事を進めるようです。
PI Planning
これがSAFeの特徴っぽいのですが、PI Planningという、ART全ての利害関係が集まるイベントがあります。行うこととしては、マネージャ等が最低限の制限とともにミッションを作成、チームが責任を持って直近3ヶ月のプランを作成するなど。関係者が近い位置にいるので色々決めやすい。
SAFeを組織内で拡大させるために
Implementation Roadmap
インプリメンテーションロードマップと呼ばれる、組織でSAFeを拡大するためのロードマップ、そしてフェーズ毎に必要なトレーニングがまとめられています。
トレーニングについてざっと紹介。
スタートポイントフェーズ
要は導入フェーズですね。Leading SAFeというトレーニングを受講する。 社内の推進リーダー、つまりイノベータ向けの全体像理解トレーニング。
ART開始前フェーズ
全体像を理解している人を増やすためにより多くの人を巻き込みLeading SAFeを受講する。 他にはSAFeプロダクトオーナーやSAFeスクラムマスターといったもの、SAFe for TeamsというART発車前に全員が受講するトレーニングもあるようです。
複数のARTを作るフェーズ
要は拡大期。いくつかの専門的なトレーニングが用意されており、SAFe Advancedスクラムマスターなどがあるようです。
動画で観たい方
こちらのサイトをどうぞ。
最後に
何かコメントや誤りがございましたらコメントください。 次はLeSSかなー。