アジャイルスケーリングの手法(SAFe®︎編)
はじめに
こんにちは!
某企業で内製開発の推進やスクラムマスターとか色々やっております@daimyo404です。
アジャイルスケーリングの手法、色々ありますよね。 各手法について意見を聞くことがあるのですが、不勉強なせいで自分の言葉で良し悪しが説明できなかったり、 ざっくりかつ良い感じにまとめた記事があまり見つからなかったので調べたメモです。
今回はSAFeについてです。
SAFeをざっくりと理解する
SAFeとはなにか
SAFeとはScaled Agile Frameworkの略で、いわゆるアジャイルスケーリングの手法の1つになります。 こちらのサイトによれば
世界で最も活用されているビジネスアジリティ実現の基盤となるフレームワークがSAFe®です。SAFe®は、リーン、アジャイル、DevOps の原則、プラクティス、コンピテンシーを組み合わせた実証済みのフレームワークです。役割毎の教育カリキュラムが用意され、グローバルのパートナーネットワークとコミュニティでビジネスアジリティ実現を支援します。
とあります。うーんよくわかりませんね。TDCさんのサイトの方がわかりやすい。
SAFe® (Scaled Agile Framework:スケールド・アジャイル・フレームワーク)とは、Dean Leffingwell 氏が中心になって開発したエンタープライズ向けアジャイル開発・ビジネスフレームワークであり、企業規模でのリーン・アジャイル開発を実現するために必要な、役割や責任、行動に関する考え方が体系化されたナレッジベースです。
SAFeは、複数のアジャイル・チームの意見調整、共同作業、デリバリーを同期させることが可能です。拡張性と柔軟性に優れたSAFeは、企業独自のビジネスニーズに合わせることができ、少人数によるソリューションから、構築と導入に数百人、数千人を必要とするエンタープライズシステム構築まで対応できます。
ざっくり言えば、SAFeは色々な書籍やXP、スクラムといったアジャイル開発手法等からナレッジをまとめて体系化したもののようです。
どんな組織が導入しているのか
少し調べたところ、国内だとNTTデータとか上記のTDCなんかが出てきますね。 国外だとCapital OneとかAmerican Expressなんかが導入事例として紹介されています。
普及率は高いらしい
どこまで信頼のおける指標なのかは存じ上げないですが、State of Agile Reportによると、アジャイルのスケーリング手法としては35%と一番割合が高いようです。
もうちょっと具体的に知りたい
Big Picture
こちらのサイトにビッグピクチャという一枚絵があり、全体像が俯瞰できます。(タブをFull SAFeにしてください)この画像からざっくり理解を進めていきます。
原理原則
濃いグレーの下部にさまざまな原理原則が記載されており、例えばリーンアジャイルの10の原則などについて書かれたりしています。
組織チームの役割
左側のグレーの人型オブジェクトの部分が組織チームの役割が記載されています。後ほど紹介する動画では各人の役割が明確に定義されているとのことでした。
それ以外の部分
組織チームのプロセスについて記載されています。スクラムとかカンバンとか見慣れた用語もありますね。
SAFeの進め方
AgileReleaseTrainとは
SAFeではAgileReleaseTrain(以下、ART(アート))という、既存の縦割り組織とは別の仮想組織を構成します。人数は50~125人で、複数のアジャイルチーム、及びそれを支援するチームで構成されます。Trainとあるように電車を模しており、それ以上の人数の場合は電車の数が増えていくようです。
ARTでどうプロセスを進めていくのか
以下の5つのイベントを繰り返します。
- PI Planning
- 状況把握と決断
- システムデモ
- 次に向けての準備
- 振り返り
これがART全体の動き、個々のアジャイルチームはスクラムで仕事を進めるようです。
PI Planning
これがSAFeの特徴っぽいのですが、PI Planningという、ART全ての利害関係が集まるイベントがあります。行うこととしては、マネージャ等が最低限の制限とともにミッションを作成、チームが責任を持って直近3ヶ月のプランを作成するなど。関係者が近い位置にいるので色々決めやすい。
SAFeを組織内で拡大させるために
Implementation Roadmap
インプリメンテーションロードマップと呼ばれる、組織でSAFeを拡大するためのロードマップ、そしてフェーズ毎に必要なトレーニングがまとめられています。
トレーニングについてざっと紹介。
スタートポイントフェーズ
要は導入フェーズですね。Leading SAFeというトレーニングを受講する。 社内の推進リーダー、つまりイノベータ向けの全体像理解トレーニング。
ART開始前フェーズ
全体像を理解している人を増やすためにより多くの人を巻き込みLeading SAFeを受講する。 他にはSAFeプロダクトオーナーやSAFeスクラムマスターといったもの、SAFe for TeamsというART発車前に全員が受講するトレーニングもあるようです。
複数のARTを作るフェーズ
要は拡大期。いくつかの専門的なトレーニングが用意されており、SAFe Advancedスクラムマスターなどがあるようです。
動画で観たい方
こちらのサイトをどうぞ。
最後に
何かコメントや誤りがございましたらコメントください。 次はLeSSかなー。